いまここにある真の才能の手応え

 私はたぶん疑り深い性格なのだろう。若いアーティストに付けられた美辞麗句を信じない。自分の耳でそのアーティストの演奏を聴くまで、何も期待しない。神童、天才、10年にひとりの逸材、とか、そういう言葉の類いだ。しかし、実際に聴いて、その才能を信じた時には、喧伝することにしている。久々にその才能の手応えを感じさせてくれるヴァイオリニストに出会った。それが服部百音だ。

 昨年、東京・紀尾井ホールで行われた彼女のヴァイオリン・リサイタルに出かけた。和声の陰翳によって描かれた透明なイザイの無伴奏、そしてエルンストやヴィエニャフスキといった、名うてのヴィルトゥオーゾたちも尻込みする難曲に立ち向かう姿が清々しかった。いまだ十代。1999年生まれなので、「20世紀最後の明星」と私は勝手に呼ぶことにした。名伯楽ブロンのもとで研鑽を積みながら、日々成長して行く彼女の姿を、同時代に私たちはしっかりと目に焼き付けなければならないと思う。期待のリサイタルの幕が開く。

片桐卓也(音楽ジャーナリスト)

 

服部百音 ヴァイオリン・リサイタル


【演奏曲目】

ジンバリスト:R=コルサコフの《金鶏》の主題による演奏会用幻想曲
エルンスト:シューベルトの《魔王》による大奇想曲
プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ第1番 ヘ短調
ショーソン:詩曲
マスネ:タイスの瞑想曲
エルンスト:《夏の名残のばら》による変奏曲
ラヴェル:ツィガーヌ 
 

(演奏者) 
服部百音
 (ヴァイオリン)
三又瑛子 (ピアノ)

■日程:2017年11月16日(木)19時開演(18:30開場)
■会場:紀尾井ホール
■料金:S席5,500円/A席4,500円/B席3,500円 
(全席指定・税込)

※未就学児童のご入場はお断りいたします。
※止むを得ない事情により曲目・曲順等が変更になる場合がございます。 
※車椅子でご来場されるお客様はご購入前に必ずチケットスペースまでお問い合わせください。

主催/企画・制作: エイベックス・クラシックス・インターナショナル
制作協力:インタースペース

 


服部 百音
(はっとり もね)

5歳よりヴァイオリンを始め、8歳よりザハール・ブロン氏に師事。2009年リピンスキ・ヴィエニャフスキ国際ヴァイオリン・コンクールの ジュニア部門で史上最年少第1位及び特別賞を受賞。2013年ノヴォシビルスク国際ヴァイオリン・コンクール及び 2015年ゴールドシュタイン国際ヴァイオリン・コンクールでグランプリ受賞。国内外でリサイタルやオーケストラとの共演を行い、 2015年春にはアシュケナージの指揮でスイス、イタリアで演奏した。
第27回新日鐵住金音楽賞≪フレッシュアーティスト賞≫を受賞。
使用楽器は上野製薬株式会社より貸与されているピエトロ・グァルネリ。

現在、東京音楽大学付属高校特別特待奨学生。

オフィシャルサイト http://mone-hattori.com/

三又 瑛子 (ピアノ)

仙台市出身。4才よりピアノを始める。桐朋学園大学ピアノ科を首席で卒業。同大学卒業演奏会、室内楽演奏会に出演。第16回ABC新人コンサート、第78回読売新人演奏会に出演。
2005〜2007年、田崎悦子氏主催ピアノワークショップ「Joy of Music in 八ヶ岳」受講。
2012年および2013年、日本音楽コンクール コンクール委員会特別賞(ヴァイオリン部門ピアノ伴奏)受賞。
これまでに、ピアノを庄司美知子、加藤伸佳、田崎悦子、室内楽を加藤知子、加藤洋之の各氏に師事。
桐朋学園大学弦楽部嘱託演奏員。石川ミュージックアカデミー、ミュージックアカデミーinみやざき、笠間国際音楽アカデミーなどで公式伴奏者を務める。NPO法人ハマのJACKメンバー。


お問合せ・ご予約: チケットスペース 03-3234-9999
月〜土10:00〜12:00/13:00〜18:00 (日・祝は休み)
※チケット発売日及び公演開催の日曜・祝日は営業いたしております。
2017年4月8日(土)発売